化学のなぜ?を集めました

二糖の構造・性質・種類

二糖とは

単糖2つが脱水縮合し、結合した構造の糖を二糖と呼ぶ。無色であり、甘みを持つ。還元性を持つものと持たないものがある

還元性を示す二糖

還元基が残っているため、開環し還元性を示す。

マルトース、ラクトース、セロビオース

還元性を示さない二糖

還元基がグリコシド結合に使われているため、開環できず還元性を示さない。

スクロース、トレハロース

グリコシド結合

糖のOH基と他の糖のOH基からH2Oが脱水され、結合した状態をグリコシド結合と呼ぶ。何番目の炭素同士が結合したかを示すため、数字を明記する。例:1-4結合(1番めとCと、4番目のCが結合している)。

グリコシド結合

マルトース(麦芽糖)

マルトース
  1. 麦芽に含まれる。水飴に使用される。
  2. αグルコースとαグルコースが脱水縮合し、1-4グリコシド結合を形成した糖。
  3. 酵素マルターゼで分解される。
  4. デンプンを酵素アミラーゼで分解して得ることができる。

スクロース(ショ糖)

スクロース
  1. サトウキビやテンサイに含まれる。砂糖として使用される。
  2. αグルコースとβフルクトースが脱水縮合し、グリコシド結合を形成した糖。グルコースの1番目のCとフルクトースの2番目のCが結合しているので注意(1-2グリコシド結合)。
  3. 本来開環する部位がグリコシド結合しているため、開環できず還元性を示さない
  4. 酵素インベルターゼ、酵素スクラーゼ、希硫酸で加水分解される。

ラクトース(乳糖)

ラクトース
  1. 母乳や牛乳に含まれる。
  2. αグルコースとβガラクトースが脱水縮合し、グリコシド結合を形成した糖。
  3. 還元性を示す。
  4. 酵素ラクターゼ、希硫酸で加水分解される。

セロビオース

セロビオース

 

  1. オリゴ糖の一種であり、整腸作用を有する。
  2. β グルコースとβグルコースが脱水縮合し、グリコシド結合を形成した糖。
  3. 酵素セロビアーゼで加水分解される。

トレハロース

トレハロース
  1. 2つのα-グルコースが1,1-グリコシド結合してできた二糖類である。
  2. 還元基同士が結合しているため還元性を持たない

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