無水酢酸(CH3CO)2Oの水溶液は酸性
無水酢酸(CH3CO)2Oは酢酸2分子が脱水縮合して生成される物質です。カルボキシ基を持たず、H+を放出する能力を失っており、酸ではありません。
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しかし、無水酢酸は水で加水分解し、酢酸を生成します。その結果、水溶液は酸性になります。
(CH3CO)2O + H2O → 2CH3COOH
純度100%の無水酢酸は中性になりますが、それは酢酸も同じです(H+を受け取るH2Oがなければ酸性を示さない)。なので、あえて「無水酢酸は中性」と書くのはナンセンスかと思われます。
![](http://manabu-chemistry.com/wp-content/uploads/2021/11/名称未設定のデザイン.png)
「酢酸は中性」とは書かないしね。
販売されている無水酢酸は97%ほどの純度なので、ほぼ中性寄りですが、超弱酸性を示すと考えてよいでしょう。十分に水がある状況では普通に弱酸性を示します。