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第二級アルコールからケトンができる仕組み

第二級アルコールはどうやってケトンになるの?

ケトン第二級アルコールが酸化されることによって生成されます。その仕組みを見ていきましょう。

2-プロパノール硫酸性K2Cr2O7で酸化した場合を例に考えていきます。

まず始めに、クロム酸イオンCr2O72-が溶液中のH+と結合してクロム酸をH2Cr2O7を生成し、アルコール脱水縮合が起こります。

周囲のOによって電子が奪われてCrは+の電荷を帯びます。Crは隣接するOから電子を奪い、Cr-O結合が開裂します。

すると、隣のC-H結合の電子対がO原子に引きつけられてH+が脱離します。その結果、アセトンと亜クロム酸H2CrO3が生成されます。

亜クロム酸の酸化数は+4で水溶液中では安定しないため、さらに反応が進み、一部はCr3+にまで酸化されます。

3H2CrO3 + 6H+ → 3Cr3+ + H2CrO4 + 5H2O

この時、亜クロム酸同士で酸化還元反応が起こっており、これを自己酸化還元反応と呼びます。

第二級アルコールから水素が失われることによってケトンになるんだね。

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