炭素単体 C
炭素の単体としてはダイヤモンドと黒鉛があり、無定形炭素としてフラーレン(C60)(下画像)、カーボンナノチューブなどもある。
ダイヤモンド
無色透明で、共有結合性の八面体結晶である。極めて硬く、融点が高久、屈折率が大きい。
黒鉛
黒色不透明で板状結晶である。板と板の間では自由電子が動くことができ、電気伝導性がある。柔らかく、鉛筆に使われる。
一酸化炭素 CO
性質
無色、無臭で水に溶けにくい有毒な気体である。可燃性であり、淡青色の炎を出す。
製法
蟻酸に濃硫酸を加えて加熱し、脱水させることで得られる。
HCOOH ⇔ H2O + CO
二酸化炭素 CO2
性質
無色、無臭の気体である。赤外線を吸収するため、温室効果ガスとして気温を上昇させる。水に溶けると炭酸を生じる。
石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に通すとCaCO3を生じて白濁するため、二酸化炭素検出方法として用いられる。この反応は、塩基と酸性酸化物との反応である。
Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
製法
炭酸塩に塩酸を加えると生じる。この反応は弱酸の遊離反応である。
CaCO3 + 2HCl → CaCl2 + H2O + CO2
工業的製法としては石灰石を熱分解する方法がある。
CaCO3 → CaO + CO2