300mlビーカーにNaCl飽和水溶液を150ml入れる
ふたまた試験管の片方にNaCl 3g、片方に濃硫酸7mlを入れる
ふたまた試験管内でHClを発生させ、HClを飽和NaCl水溶液に溶かす
揮発性の酸の遊離が起こりHClが発生します。
2NaCl + H2SO4 → 2HCl + Na2SO4
ふたまた試験管の先はゴムチューブで漏斗につなぎ、漏斗をNaCl水溶液にHCl(気体)が十分に触れるようにすると良いです。
HCl気体を発生させるのが面倒ならば、濃いめの塩酸(6mol/L~12mol/L)を使っても良いよ。あまり濃度が薄いとNaClの析出が観察しずらいよ。
NaCl溶液内の様子を観察する
NaClの結晶がパラパラと溶液中を落ちてくる様子が確認できます。
反応解説
NaCl飽和水溶液中は次のような平衡が成り立っています。
NaCl ⇔ Na+ + Cl–
ここにHClを溶かすと、Cl-が溶液中に過剰になって平衡が左へ傾きます。その結果、飽和水溶液であるためNaClは溶けることができず結晶として析出します。
これはルシャトリエの原理だね(平衡状態にある反応系において、状態変数(温度、圧力(全圧)、濃度)を変化させると、その変化を相殺する方向へ平衡は移動するという法則)