錯イオン化するのには大量のOH–が必要だから
アルミニウムは両性金属と呼ばれ、塩基と反応し溶ける金属です。その反応はOH–がアルミニウムに配位結合し、テトラヒドロキシドアルミン酸イオン[Al(OH)4]–(錯イオン)を形成することによって起こります。
錯イオンを形成するのには多量のOH–が必要です。OH–の量が足りなければ、錯イオンが形成されずに水酸化アルミニウムAl(OH)3が生成されて沈殿が生じます。
3OH– + Al3+ → Al(OH)3↓
アンモニアNH3は弱塩基であり、過剰にNH3を加えたとしてもOH–は多くは形成されません。そのため、錯イオンは形成されずに水酸化アルミニウムAl(OH)3が生成する反応だけが起こります。
3NH3 + 3H2O + Al3+ → 3NH4+ + Al(OH)3↓
いくら過剰にアンモニアを加えたとしても電離度が低いからOH-の量が足りないということだね。
水溶液中では正四面体型の[Al(OH)4]–の構造は水分子の求核攻撃を受けて簡単に、6配位の[Al(H2O)2(OH)4]-に変化してしまいます。水は反応には無関係なことが多いので上図のように省略して書かれることが多いですが、テトラヒドロキシドアルミン酸イオンの配位数は6であることは知っておくとよりGOODです!
web上にも殆ど存在しない正式な錯イオンの図。八面体なんだね。
錯イオンの形が四面体になっていますが、アルミは八面体(六配位)のイオンを作ります。(sp3d2混成)図が誤解を招くので訂正したほうが良いです。(水酸化物イオンのほかに水が配位して6配位です。)
コメントありがとうございました!
記事に書き足す形で補足しました。
補足して頂きありがとうございます!
こちらこそありがとうございました!
わかりやすい説明ありがとうございます🙇♀️大変助かりました😭
こちらこそありがとうございます!