準備
- 銅
- 希硝酸
方法
- 試験官に希硝酸と銅を入れ、水上置換法で気体を集める装置を準備する。
- 試験官を湯煎し、気体を集める(最初の空気は試験管内のものなので捨てる)。
- ある程度たまったら、気体を空気と触れさせる。有色の気体(有毒)が発生するので、集気瓶は下向きにしておく。
- 集気瓶を下向きのまま水につけて様子を見る。
- 栓をして、よく振り、集気瓶内の水をpH試験紙を使って pHを測定する。
解説
希硝酸と銅が反応すると、一酸化窒素が発生する。
3Cu + 8HNO3 → 3Cu(NO3)2 + 2NO + H2O
一酸化窒素は空気と反応し、二酸化窒素となる。
2NO + O2 → 2NO2
二酸化窒素は有色で有毒なので、注意する。
さらに、二酸化窒素を水につけると、水と反応し硝酸になる。
3NO2 + H2O → HNO3 + NO
硝酸は酸ではあるが、この場合酸としてではなく、酸化剤(銅から電子を奪う)として働く。
銅はイオン化傾向が低く、硝酸や熱濃硫酸などの酸化剤としての酸以外とは反応しない。