デンプンを分解してできる中間物質がデキストリン
デンプンを部分的に加水分解して生成される中間生成物をデキストリンと呼びます。そのため、デキストリンの大きさはさまざまで、ある程度大きいものから小さいものまで存在します。
デキストリンの大きさによってヨウ素デンプン反応の呈色の色も変わってきます。分子量が大きいと青く、 分子量が小さいと赤い褐色の色となります。さらに分子量が小さくなると呈色を示さなくなります。
大きさ | ヨウ素デンプン反応 | |
デンプン | 大きい | 呈色する |
デキストリン | 様々 | するものもあればしないものもある |
デンプンをある微生物から抽出した酵素で作用させると、環状のデキストリンができます。これをシクロデキストリンと呼びます。
シクロデキストリンはヨウ素デンプン反応のように、ある物質を環状構造内に包接する性質を持っています。たとえば、市販のチューブわさびなどは、ワサビ成分の酸化を防止するためにシクロデキストリンを添加して保護しています。
また、消臭スプレーなどにも利用され、におい成分をシクロデキストリンの空洞部分で包接して消臭することができます。