水銀に溶けやすいとアマルガムを形成できる
アマルガムとは水銀と他の金属からなる合金です。常温では硬い~柔らかいものがあり、固体のものも液体も存在します。
下画像は銀アマルガムです。
アマルガムの形成は金属が水銀に溶けることによって起こります。どんな金属でもアマルガムを形成するわけではなく、 鉄・白金・タングステン・ニッケル・マンガンなどの高融点金属は水銀に溶けにくく、アマルガムを形成しにくいです。
水銀は金属ですので、溶解性が求められています。下のリスト(15~20℃における水銀への溶解度)では、一番下を除いてアマルガムを形成します。
- 水銀に対して10 wt%以上溶ける金属:In, Tl
- 水銀に対して1~10 wt%溶ける金属:Cd, Cs, Zn, Bi, Pb, Rb
- 水銀に対して0.1~1 wt%溶ける金属:Sr, Sn, Na, K, Ba, Ca, Mg
- 水銀に対して0.01~0.1 wt%溶ける金属:Au, Ag, Li
- 水銀に対して0.001~0.01 wt%溶ける金属:Cu, Mn, Al, Ge, Be
- 水銀に対して10−7~10−5 wt%溶ける金属:Fe, Ni, Co, Mo, Cr, Ti, U, V, W =アマルガムを形成しない金属
水銀への溶解度0.001~0.01 wt%がアマルガム形成の1つの目安になっています。
当然だけど、水銀に溶けにくいとアマルガムは形成されないんだね。