化学のなぜ?を集めました

なぜ水銀とアマルガムを作る金属と作らない金属があるの?

水銀に溶けやすいとアマルガムを形成できる

アマルガムとは水銀他の金属からなる合金です。常温では硬い~柔らかいものがあり、固体のものも液体も存在します。

下画像は銀アマルガムです。

photo by wikipedia.org

アマルガムの形成は金属が水銀に溶けることによって起こります。どんな金属でもアマルガムを形成するわけではなく、 鉄・白金・タングステン・ニッケル・マンガンなどの高融点金属は水銀に溶けにくく、アマルガムを形成しにくいです。

水銀は金属ですので、溶解性が求められています。下のリスト(15~20℃における水銀への溶解度)では、一番下を除いてアマルガムを形成します。

  • 水銀に対して10 wt%以上溶ける金属:In, Tl
  • 水銀に対して1~10 wt%溶ける金属:Cd, Cs, Zn, Bi, Pb, Rb
  • 水銀に対して0.1~1 wt%溶ける金属:Sr, Sn, Na, K, Ba, Ca, Mg
  • 水銀に対して0.01~0.1 wt%溶ける金属:Au, Ag, Li
  • 水銀に対して0.001~0.01 wt%溶ける金属:Cu, Mn, Al, Ge, Be
  • 水銀に対して10−7~10−5 wt%溶ける金属:Fe, Ni, Co, Mo, Cr, Ti, U, V, W =アマルガムを形成しない金属

水銀への溶解度0.001~0.01 wt%がアマルガム形成の1つの目安になっています。

当然だけど、水銀に溶けにくいとアマルガムは形成されないんだね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です