気体の圧力-水銀柱の太さはなぜ関係ないのか-

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気体の圧力

気体分子が衝突して周囲に圧力をもたらす。分子数が多いほど圧力は高くなり、高温になればなるほど分子運動が盛んになり、圧力が高くなる。

水銀柱

圧力は水銀柱の高さによって測ることができる。大気圧1013hpaでは、水銀柱は760mmになる。

水銀柱

http://www.sugipro.co.jp/

つまり、水銀柱の高さh(mm)を用いて以下のような式が立てられる。

大気圧(hpa) = 1013 × h / 760

トリチェリーの真空

水銀柱上部の真空の部分をトリチェリーの真空と呼ぶ。トリチェリーが発見した。

http://faculty.wcas.northwestern.edu/

一方の端が閉じたガラス管に水銀を満たし、水銀を満たした皿にこれを立てると、水のときの約14分の1の約76 cmの高さにしかならず、それより上の部分は真空になることを発見した。水と水銀の密度の比も約1:14であることから、空気による圧力、大気圧によって液体が押されているのだ、という結論に達した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/

水銀柱の太さはなぜ関係ないのか

トリチェニーの実験では、水銀柱の太さは関係無く水銀は7.6cmの高さとなる。なぜそのようになるのかは、パスカルの原理によって説明できる。

パスカルの原理

密閉せれた容器の中では流体の圧力は均等に各部に伝わる」という法則がパスカルの原理である。水が入った水風船を想像してほしい。水風船内はどこの水圧も一定である。その風船に外から圧力をかけると、その圧力は分散されるのではなく、均等に各部に伝わる。つまり、1Paの圧力を外からかけると、図のように1Paの圧力が全体に伝わっていく。

ここで重要なのは、「圧力が均等」ということである。圧力とは力÷面積である。

水銀柱もパスカルの原理を基に考えれば、理解することはできる。水銀柱の太さが太くなればなるほど、重さ(下向きの力)が加わるが、面積も大きくなるので、圧力は変わらない。流体においてはどの点においても圧力は等しいので、容器の水銀表面の圧力も、水銀柱からかかる圧力に等しい。水銀柱がどれだけ太くとも(逆に容器の水銀表面積がどれほど小さかったとしても)、圧力が釣り合えばいいので、1013hpaの時に760mmの水銀柱はなりたつのである。

なぜ水銀柱をななめにしても760mmなのか

水銀柱をななめにしても760mmの高さとなることが知られている。

http://www.s-yamaga.jp/

水銀柱をななめにすることによって、力のベクトルの向きが変わり、面積あたりにかかる力が弱まる(図のように斜めにかかる力は弱くなる)。よって、1013hpaと同じ圧力を維持するためには、より多くの水銀が必要となる。容器をななめにしたとしても、容器内の水銀の量は多くなるが、圧力は変わらないのである。

http://eman-physics.net/

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