熱濃硫酸は硫酸が熱分解することで強い酸化力を得る
濃硫酸は酸化力はそこまでありませんが、熱濃硫酸は強い酸化力を持つ物質として知られています。この違いはどこから生まれるのでしょう。
濃硫酸は比較的安定な物質ですが、高温に熱することで三酸化硫黄SO3と水H2Oに分解します。
H2SO4 → SO3 + H2O
SO3は最終的には他の物質を酸化させることによってSO2とH2Oを生成します。つまりSO3は酸化剤として働きます。
SO3 + 2H+ + 2e– → SO2 + H2O
SO3が強い酸化性を示すため、熱濃硫酸には強い酸化作用があります。一方、ただの濃硫酸はH2SO4が熱分解する反応は起こらないため、酸化力をそこまで持ちません。
しかし、下の動画を見てみると、ただの濃硫酸が銅と反応して普通に酸化剤として働いています…(謎だ…)
下の動画では熱するまで反応は起こりません。こちらの実験の方が正常に思えますが…何が違うのでしょう。
分解してできた三酸化硫黄が酸化力を発揮するという情報のソース(論文)はありますか?