グリコーゲンは枝分かれが多く、強い極性を帯びている枝先が多数存在するから
アミロペクチンとグリコーゲンはとても良く似た構造をしています。しかし、水溶性の面から見てみると、アミロペクチンは水に溶けず、グリコーゲンは冷水にも溶けます。この違いはどこにあるのでしょう。
![](http://manabu-chemistry.com/wp-content/uploads/2021/11/名称未設定のデザイン.png)
左がグリコーゲン、右がアミロペクチン。
![](https://manabu-chemistry.com/wp-content/uploads/2022/02/starch-and-glycogen-1.jpg)
アミロペクチンはα1→6結合の分だけ分子鎖全体の極性が逆になります。そのため、分子全体として極性が小さくなり水には溶けづらくなります(アミロースはこのα1→6ないので、極性が強くなり水に溶けやすくなります)。
グリコーゲンはアミロペクチン同様に枝分かれがありますが、その量は非常に多いです。その結果、極性の強い末端部分の量が多くなり、水にも溶けやすくなります。
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アミロペクチンの枝先も極性を帯びているけど、グリコーゲンほど枝先が多くないから水に溶けないんだね。