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安息香酸に水酸化ナトリウム(ソーダ石灰)を加えて加熱するとベンゼンが生成されるのはなぜ?

ベンゼンを生成する反応

安息香酸にソーダ石灰(水酸化ナトリウムCaOの混合物)を加えて加熱するとベンゼンが生成されます。

C6H5COOH + 2NaOH → C6H6 + Na2CO3 + H2O

反応の仕組みを見ていきましょう。

反応機構

始めに、安息香酸水酸化ナトリウム中和反応によって、安息香酸ナトリウムが生成されます。ソーダ石灰に含まれるCaOはこの時に発生した水を吸収する役割を持ちます。

カルボキシ基のCは結合しているOの強い電気陰性度によってプラスに帯電しています。そこにOHが攻撃し、結合を形成します。すると、Cの電子が過多になり炭酸水素イオンHCO3が脱離します。

続いて、炭酸水素イオンの水素イオンH+が引き抜かれ、ベンゼンC6H6炭酸イオンCO32-が生成されます。炭酸イオンはナトリウムイオンとイオン結合し、炭酸ナトリウムNa2CO3となります最終的に炭酸イオンが生成されるのでこれを脱炭酸反応と呼びます。

安息香酸だけに限らず、カルボン酸やカルボン酸塩を水酸化ナトリウムと共に加熱すると脱炭酸反応が起こるよ。

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