脂肪酸はカルボキシ基に炭化水素基が結合した物質の総称です。様々な脂肪酸が存在します。
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脂肪酸は、二重結合(-C=C-)を持つ不飽和脂肪酸と、全てが単結合(-C-C)で構成された飽和脂肪酸とがあります。
炭素原子数 | 融点 | |
ラウリン酸 C12H24O2 | 12 | 45℃ |
パルミチン酸 C16H32O2 | 16 | 63℃ |
ステアリン酸 C18H36O2 | 18 | 71℃ |
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炭素原子数が多い方が分子間力が大きく働くので、融点が高くなるよ。
天然の不飽和脂肪酸は、二重結合の場所がシス型になっているため折れ曲がります。
炭素原子数 | 二重結合の数 | 融点 | |
オレイン酸 | 18 | 1個 | 13℃ |
リノール酸 | 18 | 2個 | -5℃ |
リノレン酸 | 18 | 3個 | -11℃ |
ドコサヘキサエン酸(DHA) | 22 | 6個 | -44 |
オレイン酸 リノール酸 リノレン酸 ドコサヘキサエン酸
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二重結合があると回転できなくなるので、密接して集合することができなくなるよ。その結果、分子間力があまり働かなくなり、融点が低くなるよ。
よく使われる覚え方は「バスおりれん」です。
- バ:パルミチン酸
- ス:ステアリン酸
- オ:オレイン酸(二重結合1個)
- リ:リノール酸(二重結合2個)
- レン:リノレン酸(二重結合3個)
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ラウリン酸とドコサヘキサエン酸は入ってないけど、語呂がいいね!二重結合の数も覚えておこう。
ドコサヘキサエン酸は炭素数22の脂肪酸です。「ドコサ」はギリシャ語で22を指します。また、ドコサヘキサエン酸は二重結合を6個持つので、6を表す「ヘキサ」、さらに二重結合を示す「エン」が合わさって「ドコサヘキサエン酸」と名付けられました。
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略して「DHA」と呼ばれているよ。たまに入試にも出てくるので覚えておこう。