リンの単体
リンの単体には黄リンと赤リンが存在する。赤リンは黄リンを燃焼させて作る。不良品の赤リンには燃焼しきれなかった黄リン(猛毒)が混じっている恐れもあるため注意が必要である。
黄リン(正四面状分子P4)
淡黄色のろう状個体である。CS2に溶解する。猛毒であり、内服すると死にいたる。
自然発火するため、水中に保存する。
正四面状分子P4の構造をしている。
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赤リン(網目状分子Px)
暗褐色の粉末である。CS2に溶解しない。無毒であり、マッチに用いられる。
網目状分子Pxの構造をしている。
十酸化四リンP4O10
吸湿性が高い白い粉末で、乾燥剤として利用されている。温水と反応してリン酸になる(常温水とは反応しない)。
十酸化四リンの製法
リンの燃焼によって得られる。
4P + 5O2 → P4O10
リン酸H3PO4
無色の結晶で、潮解性がある。Hが3段階に電離する。DNAの成分として生体に馴染み深い物質である。
リン酸カルシウムCa3(PO4)
骨・歯の主成分である。