1%スクロース溶液2ml、1%デンプン溶液2ml、5mm四方のろ紙(セルロースの塊)をそれぞれ試験管に入れる。
1%スクロース溶液 2ml
1%デンプン溶液 2ml
5mm四方のろ紙
1%スクロース溶液・1%デンプン溶液には3mol/L H2SO4aqを2ml、ろ紙には濃硫酸を2~3滴加えてガラス棒ですり潰す。その後、水2mlを加える。
1%スクロース溶液 + 3mol/L H2SO4aq 2ml …Ⅰ液
1%デンプン溶液 + 3mol/L H2SO4aq 2ml …Ⅱ液
5mm四方のろ紙 + 濃 H2SO4aq 2~3滴…Ⅲ液
それぞれの試験管を沸騰水に5分間浸しておく。
硫酸触媒によってグリコシド結合を加水分解させるよ
それぞれの試験管を冷却し、無水炭酸ナトリウムを気泡が発生しなくなるまで少しずつ加える。
Ⅰ液 + Na2CO3 … Ⅰ液’
Ⅱ液 + Na2CO3 … Ⅱ液’
Ⅲ液 + Na2CO3 … Ⅲ液’
弱酸の遊離によって残っていたH2SO4がNa2SO4になるよ
H2SO4 + Na2CO3 → Na2SO4 + CO2 + H2O
フェーリング反応は塩基性じゃないと起きないから酸を除去する必要があるんだね
それぞれの試験管にフェーリング溶液を1mlずつ加え、沸騰水に3分間浸ける。
Ⅰ液’ + フェーリング液
Ⅱ液’ + フェーリング液
Ⅲ液’ + フェーリング液
結果を確認する。
Ⅰ液’ + フェーリング液 → 還元性有り
Ⅱ液’ + フェーリング液 → 還元性有り
Ⅲ液’ + フェーリング液 → 還元性有り
反応解説
硫酸によってスクロース、デンプン、セルロースは分解されて次の単糖になります。
スクロース → グルコース、フルクトース
デンプン → グルコース
セルロース → グルコース
どの単糖も還元性があるためフェーリング反応を示します。
グリコシド結合は酸触媒で切れてしまうことが確認できたね!