ケン化の反応機構
エステルを水酸化ナトリウムなどのアルカリと反応させるとカルボン酸塩とアルコールができます。
R-COO-R’ + NaOH → R-COONa + R’-OH
エステルの一種である油脂でこの反応を行うとセッケンができるためケン化と呼ばれます。

エステルと水酸化ナトリウムの反応を段階的に見ていきましょう
まず、カルボニル基のC=OのCが電気陰性度によってプラスに帯電します。その結果、OH–がCに攻撃し、結合を形成します。

Cに結合しているOが電子過多なため二重結合を形成しようとします。するとR-O–(アルコキシドイオン)が脱離し、カルボン酸が形成されます。

カルボン酸からはH+が脱離し、R-O–へ結合しアルコールが生成されます。また、カルボン酸イオンとナトリウムイオンが結合し、カルボン酸ナトリウムが形成されます。
