二重結合が開裂して重合を起こすから
二重結合を多く持つ油脂は、空気中に放置すると酸化されて固体となります。このような油脂を乾性油と呼びます。
乾性油は酸化されることによってOが架橋結合を形成し、脂肪酸同士が結合して重合を起こして固体となります。
このような現象を油脂の乾燥と呼びますが、油脂が蒸発しているわけではありません(勘違いしやすいです)。一方、空気中に放置しても固化しないものは不乾性油と呼びます。
乾性油に少量のPbO2、CoO3などを加えたものを空気を加えながら加熱すると、二重結合の数が増えて粘性が増し、さらに乾燥性が強くなります。これに顔料を混ぜたものはペンキなどとして利用されます。