化学のなぜ?を集めました

なぜマーガリンにはトランス脂肪酸が多く含まれるの?

油脂に水素付加をする時にトランス形に変化してしまうから

二重結合を持つ脂肪酸を不飽和脂肪酸と呼びます。不飽和脂肪酸にはシス型トランス型があり、自然界の殆どの油脂はシス脂肪酸です。

シス脂肪酸とトランス脂肪酸の構造的違いとは?

シス脂肪酸は折れ曲がっているのが特徴だね。

マーガリンを作る際には、固さを調節するために部分水素添加油脂と呼ばれる油脂が使われます。この油脂は、不飽和脂肪酸の二重結合に水素を人工的に付加反応させたものです。水素付加によって二重結合が開裂して飽和脂肪酸の割合が多くなり固体となります。こうしてできた油脂を硬化油と呼びます。

この水素を付加する際に、cis形から熱力学的に安定なtrans形への異性化も一部起こります。その結果、トランス脂肪酸の割合が多くなります。

部分水素添加油脂は、マーガリンの固さ調整に使われる原料で、常温では液状をしている油に水素を添加して固形・半固形化した油脂。水素を添加する過程でトランス脂肪酸が発生します。

https://www.asahi.com/

あのマーガリンの程よい硬さは水素付加によるものだったんだね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です