塩の加水分解が起こるから
セッケンは脂肪酸(R-COOH)と水酸化ナトリウム(NaOH)などの強塩基との塩です。
塩は水溶液中では一部が加水分解します。これを塩の加水分解と呼びます。
R-COONa + H2O ⇔ R-COOH + NaOH
生成されるカルボン酸R-COOHは弱酸なので殆ど電離しません。しかし、NaOHは強塩基性なので水溶液中で電離します。
R-COOH + NaOH → R-COOH + Na+ + OH–
その結果、水溶液中でOH–が発生してアルカリ性になります。ちなみに、羊毛などのタンパク質成分の服は、アルカリ性では変性するためセッケンでは洗えません。
もう1つちなみに言うと、合成洗剤は強酸と強塩基の塩なので水溶液は中性になります。