アンモニアソーダ法では、NaClの飽和水溶液にNH3を吸収させ、CO2を通じるとNaHCO3が沈殿します。それぞれの物質は水溶液中で次のようなイオンになっています。
CO2 + H2O ⇔ H+ + HCO3–
H+ + NH3 → NH4+
NaCl → Na+ + Cl–
つまり、水溶液中には HCO3– 、NH4+、Na+、Cl–が多量に存在しています。これらのイオンからできる可能性がある塩の中ではNaHCO3が溶解度が最も小さく、NaHCO3が沈殿します。
ちなみにできる可能性がある塩の溶解度は次の通りです。
NaHCO3 8.13g/100g水
NH4HCO3 16.1g/100g水
NH4Cl 33.5g/100g水
NaCl 37.7g/100g水