化学のなぜ?を集めました

【実験】温度による反応速度の違いを測定する実験【時計反応】

試薬A液、B液、C液を調整する

A液:0.1mol/L KIaq 50ml

B液:4×10-3mol/L Na2S2O3aq 50ml

C液:2%デンプン水50ml + 35%H2O2aq 1ml + 12mol/L氷酢酸 0.6ml

予備分も含めて多めに作ってあるよ。35%H2O2がなければ0.2mol/L H2O2を目指して調整しよう。

次の分量ごとに各液をビーカー分ける

A液8ml + B液8ml + 蒸留水8ml (混ぜる)…Ⅰ液

A液8ml + B液8ml + 蒸留水8ml (混ぜる) …Ⅱ液

A液8ml + B液8ml + 蒸留水8ml (混ぜる) …Ⅲ液

C液 8ml

C液 8ml

C液 8ml

各液をお湯、常温、氷水にビーカーを浸す

お湯に浸すグループ:Ⅰ液

室温で放置グループ:Ⅱ液

氷水に浸すグループ :Ⅲ液

お湯に浸すグループ :C液 8ml

室温で放置グループ:C液 8ml

氷水に浸すグループ :C液 8ml

各液を混合し、色が変わるまでの時間を測定する(1セットずつ時間の測定を行う)。

お湯:Ⅰ液 + お湯:C液 8ml

室温:Ⅱ液 + 室温:C液 8ml

氷水:Ⅲ液 + 氷水:C液 8ml

混合した直後はしっかりと混ぜ、その後は放置しよう。混合する前には各溶液の温度を計っておこう!

結果を確認する

お湯:Ⅰ液 + お湯:C液 8ml  → すぐに溶液が紫色に変化

室温:Ⅱ液 + 室温:C液 8ml  → 少し時間が経ったら溶液が紫色に変化

氷水:Ⅲ液 + 氷水:C液 8ml → 溶液が紫色になるのに時間がかかる

温度とかかった時間でグラフを作ってみても面白いよ

反応解説

この反応では2つの反応が起こります。

2KI + H2O2 + 2CH3COOH → I2 + 2H2O + 2CH3COOK …①

I2 + 2Na2S2O3 → 2NaI + Na2S4O6 …②

まず①の反応が起きてヨウ素I2が生成されますが、瞬時にNa2S2O3と反応して消費されてしまいます。Na2S2O3が完全に無くなった後にI2がようやく登場し、デンプンとヨウ素デンプン反応を起こして溶液を紫色にします。 

温度が高いほど反応速度が速くなり、Na2S2O3がすぐに消費されてヨウ素デンプン反応が早くにでます。

こんな風に時間差がで起こる反応を時計反応と呼ぶよ。

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