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Cu2+とAg+の様々な反応
水酸化物や硫化物の沈殿を生じるほかに、Cu2+とAg+は様々な沈殿を生じたり、錯イオンを形成したりする。次の反応を覚えておく必要があるだろう。
Cu2+の反応
Cu2+ にNaOH→Cu(OH)2
Cu2+ にNaOHを加えると青白色のCu(OH)2が得られる。
Cu(OH)2を加熱→CuO
Cu(OH)2を加熱すると黒色のCuOが得られる。
Cu2+ にNH3→Cu(OH)2
Cu2+ にNH3を加えると青白色のCu(OH)2が得られる。
Cu(OH)2にさらにNH3→[Cu(NH3)4]2+
Cu(OH)2にさらにNH3を加えると、深青色の[Cu(NH3)4]2+が得られる。
https://commons.wikimedia.org/
Cu2+にH2S→CuS
Cu2+にH2Sを通じると、黒色のCuSが得られる。
Ag+の反応
Ag+にNH3→Ag2O
Ag+にNH3を少量加えると、褐色のAg2Oが得られる。
http://www.saltlakemetals.com/
Ag2OにさらにNH3→[Ag(NH3)2]+
Ag2OにさらにNH3を多量に加えると、無色の[Ag(NH3)2]+が得られる。
Ag+にNaOH→Ag2O
Ag+にNaOHを加えると、褐色のAg2Oが得られる。
http://www.saltlakemetals.com/
Ag+にCl–→AgCl
Ag+にCl–を加えると、白色のAgClが得られる。
AgClにNH3→[Ag(NH3)]+
AgClにNH3を多量に加えると無色の[Ag(NH3)]+が得られる。
http://fphoto.photoshelter.com/
AgClにNa2S2O3→[Ag(S2O3)2]3-
AgClにNa2S2O3(チオ硫酸ナトリウム)を加えると、無色の[Ag(S2O3)2]3-(ビス(チオスルファト)銀(Ⅰ)酸イオン)が得られる。Ag2Oについても同様の反応が起こる。
Ag+にH2S→AgS
Ag+にH2Sを加えると、黒色のAgSが得られる。
https://archives.library.illinois.edu/
Ag+にKCN→AgCN
Ag+にKCN(シアン化カリウム、別名青酸カリ)を少量加えると、白色のAgCNが得られる。
AgCNに多量のKCN→[Ag(CN)2]–
AgCNに多量のKCNを加えると、無色の[Ag(CN)2]–(ジシアニド銀(Ⅰ)酸イオン)が得られる。流石に実験画像が見つからなかった。下画像はKCN。
Ag+にK2CrO4→Ag2CrO4
Ag+にK2CrO4(クロム酸カリウム)を加えると、赤褐色のAg2CrO4(クロム酸銀)が得られる。
http://fphoto.photoshelter.com/