アセチレンに水を付加させるとビニルアルコールが生成されます。しかし、ビニルアルコールは不安定なのでアセトアルデヒドに変化します。
C2H2 + H2O → CH2CH(OH) → CH3CHO
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反応の仕組みを見ていきましょう。
ビニルアルコールでは、二重結合のπ軌道と隣接するOの共有電子対のp軌道とが一部重なっており、Oから二重結合のπ軌道へ電子が流れ込む現象が起きます。その結果、H+が電離しやすくなります。
また、OからC=C間に流出した電子によってH+が結合し、アセトアルデヒドが形成されます。
![](https://manabu-chemistry.com/wp-content/uploads/2021/11/プロピン H2O付加 アセトン-3-1.png)
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C=CにOの電子が流入することがビニルアルコールの不安定さの原因なんだね。