サリチル酸側から見るとアセチル化されているから
カルボン酸とアルコールが反応してできる結合をエステル結合と呼び、この反応をエステル化と呼びます。エステルの名前は「酢酸メチル」のようにカルボン酸の名前が前にきます。つまり、カルボン酸を中心に考えており、-COOHのHがアルコールの-Rで置換されたものとして位置付けています。
サリチル酸と酢酸の反応では、どちらも酸ですが、中心となる酸はサリチル酸だとします。サリチル酸の-OH基のHがアセチル基に置換されたので、アセチル化されたサリチル酸という意味でアセチルサリチル酸と呼びます。–COOHが反応したわけではないのでエステル化ではなくアセチル化と呼びます。
サリチル酸から見える見方で名称がつけられているんだね。
一方で、サリチル酸とメタノールの反応では、サリチル酸のカルボキシ基–COOHがエステル化(アルコールと反応してエステル結合を形成)しているので、サリチル酸メチルが生成されます。少しややこしいですね。
名前の付けるルールは少し違いますが、アセチルサリチル酸もサリチル酸メチルもどちらもエステルに分類されます。