界面活性剤の構造
疎水性の炭化水素基と親水性の基を持つ物質を界面活性剤と呼ぶ。

界面活性剤の性質
界面活性剤の性質は2つある。
①水に溶け、表面張力を低下させる。
②水と油を混じり合わせる。
なぜ表面張力を低下させるのか
表面張力とは、表面(界面)において自由運動ができなくなるために生じる力である。この力により、液体は表面積を小さくする方向へと働く。

分子と分子の間には、分子間力と呼ばれる引力が作用している。液体中の分子は、あらゆる方向から他の分子からの分子間力の作用を受けて自由エネルギーが低い状態にある。一方、表面上にある分子は内部の分子からは作用を受けるが、気体の分子からはほとんど作用を受けない。すなわち、表面上にある分子は内部の分子と比べて大きな自由エネルギーを持つことになり、その結果、表面をできるだけ小さくしようとする傾向が現れる。
界面活性剤入れることにより、界面活性剤が水と混ざろうとして水と空気の界面の張力は下がる。

界面活性剤の種類
界面活性剤には陰イオン性、陽イオン性の物質がある。陰イオン性のものは、セッケン、硫酸アルキルナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)などがある。陽イオン性のものは、アルキルトリメチルアンモニウム塩化物などがある。
| 陰イオン性 | セッケン
硫酸アルキルナトリウム 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム |
| 陽イオン性 | アルキルトリメチルアンモニウム塩化物 |
界面活性剤の用途
用途は以下の通りである。
セッケン:洗剤

硫酸アルキルナトリウム:医療用洗剤、台所用洗剤、シャンプー

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:衣料用洗剤

アルキルトリメチルアンモニウム塩化物:リンスなど

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