化学のなぜ?を集めました

フェノールの塩化鉄(Ⅲ)を使った呈色反応は中性条件に近い方が良いのはなぜ?

フェノールの呈色反応

フェノール類の検出には塩化鉄(Ⅲ)を使った呈色反応が用いられます。Fe3+フェノキシドイオンC6H5Oが配位結合し、錯イオンが形成されます。この錯イオン形成によって可視光の吸収具合が変わり、紫色に呈色します。

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強い酸性条件下では?

フェノールは弱酸のため、H+がたくさんあると、平衡が下の式では左に傾きます。

C6H5OH ⇔ C6H5O + H+

その結果、フェノキシドイオンC6H5Oが減少して呈色しなくなります。

塩基性条件下では?

Fe3+は塩基性下では水酸化鉄として沈殿するため、使い物にならなくなります。

Fe3+ + 3OH → Fe(OH)3

中性に近い方がいいけど、フェノール自身が弱酸だから、弱酸性でも大丈夫だね。

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